地方自治資料BOOKSガイド 2005年度-II

このガイドは、雑誌「月刊地方自治職員研修」の″BOOKS″欄で、2005年3月号から2005年6月号にかけて紹介された新刊書を選択的に収録したものです。

資料は次のように内容区分し、書名の五十音順に配列しています。書名に付した☆印は大分県立図書館所蔵、★印は未所蔵です。所蔵している資料には、該当欄に請求記号を付記しています。

最終ページでは、地方行政に役立つホームページをいくつかご紹介しています。どうぞご活用ください。

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地方自治

☆NPOと行政・協働の再構築 これまでの10年、これからの10年 山岸秀雄[ほか] 編著 第一書林 2004 318/2004

日本社会の抱える様々な問題は、一人行政によって解決し得るものではなく、市民・行政・企業の協働、そして社会システムそのものの転換がその解決に必要となる。今日、政府によって公益法人制度改革の検討が進められ、あわせてNPOそのものの根幹に関わる改悪が行われようとしている。

☆Q&A自治体アウトソーシング 指定管理者制度と地方独立行政法人の仕組みと問題点自治体アウトソーシング研究会編著 自治体研究社 2004 318/2004

自治体アウトソーシングの手法として、新しく大きな位置を占めることになる指定管理者制度、地方独立行政法人、そして公営企業法の適用や構造改革特区、ボランティアの活用等、様々な制度の課題をQ&A形式でわかりやすく解説している。

☆自治体コンプライアンス入門あなたが主役!Q&Aで実践 中村葉志生著 第一法規 2004 318.3/2004

公務員倫理といっても、個々の良識に任せるのではなく、明確な行動基準を示しておくことで、職員と組織を守り、レベルを上げていくことが求められる。公益通報制度や相談窓口の設け方、データ喪失や改ざんの防止、個人情報の扱い方等、自治体職員が様々な場面で遭遇する事柄に際しての行動規範、判断基準について解説している。

★自治体再構築における行政組織と職員の将来像役所はなくなるのか、職員は 不要になるのか 今井照著 公人の友社2005未所蔵

「役所はなくなるのか、職員は不要になるのか」という衝撃的コピーは本書の副題である。「まさか」と反応するようでは問題意識が希薄である。そうした議論がでていること、その意見が世論の支持を集めつつあることを、自治体職員や関係者であればまず把握しておかなければならない。

★自治体モバイル戦略 ケ−タイが繋ぐ人と地域ユビキタス社会へ向けて 河井孝仁、細田大造著 信山社出版 2004未所蔵

「ケータイ」を、地域づくり、まちづくりや行政施策にどう活用するか。これからのそして大きな課題となってくるケータイとの付き合い方を、具体的な事例を多数紹介しつつ提案している。ケータイのどこでも誰でもという特性を利用して、障害者や教育への利用、交通機関での利用など、様々な可能性が示されている。

★指定管理者制度 自治体施設を条例で変える三野靖著公人社2005 未所蔵

指定管理者制度は、自治体が自ら制度設計しなければならない、分権改革後初めての経験だと筆者は指摘する。どのような制度設計・運用をするかによって、施設の価値・経費・使い勝手が異なるため、自治体の能力、問題意識、センスが問われる。

☆指定管理者制度 出井信夫編著学陽書房2005318/2005

自治体に大きなインパクトを与えている指定管理者制度。本書は、法改正の背景や制度の仕組み、導入に伴う関係省庁の対応を解説する他、自治体がどのように指針・条例を策定し、またどのように公募して決定、管理を委託したか、数多くの事例を紹介している。

★情報公開と個人情報保護市町村アカデミー監修ぎょうせい2004 未所蔵

個人情報保護法の施行、そして相次ぐ個人情報の流出事件によって、情報の管理が自治体にとっても大きなテーマとなっている。多数の住民情報を扱う自治体にとって、情報流出事件は他人事ではない。その一方で、市民自治のため行政情報の開示・公開も重大なテーマである。

☆自立した自治体は可能か憲法学者市長の挑戦と挫折 山崎真秀著花伝社 2004 318.2/2004

憲法学者であり、前国分寺市長である筆者は、憲法を研究しその理念を学生・市民に唱えてきたが、急の出馬要請に「憲法の精神を地方自治の場で実現したい」と応え当選。しかし、住民福祉に向け真直ぐに市政を執り行いたいという思いは、様々な障害−議会(議員)・職員・労組・市民運動団体−に出遭うことになる。

★政策法務のレッスン 戦略的条例づくりをめざして松下啓一著 イマジン出版 2005未所蔵

政策法務・条例づくりの前提として、その課題の解決方法はそれでよいのか、という根本的な問いに始まり、政策過程の中での政策法務の位置づけや政策法務の活かし方を説くとともに、現況を調査し、現行法を調べ、対応表をつくり、解決法を編み出すフローチャートをつくって条例を設計していく具体的な過程までわかりやすく解説されている。

☆全国優良都市ランキング2005−06サービス度・革新度で測る自治体の経営力 日本経済新聞社、日経産業消費研究所共編日本経済新聞社 2005 318.2/2005

財政の厳しい時代ではあるが、それゆえに、自治体の知恵と工夫で、住民サービスを充実させていくことが求められている。行政サービスは自治体間でどのような格差があるのか、のみならず、情報公開・市民参加・行政経営といった行革度にどのような差があるのか。

☆地方自治法の概要松本英昭著学陽書房2005318.1/2005

一昨年刊行の『入門地方自治法』を加筆、修正、改題したもの。分権一括法施行後、市町村および都道府県の合併や地域自治区等の地方制度に関するもの、指定管理者制度を創設し府県の内部組織や議会定例会の回数制限等法定制度を廃す等のさらなる分権化、地方税や交付税等地方財政に関する改正というように毎年のように重要な法改正がなされており、それらに対応したもの。

☆ディスカッション 三重の改革 中村征之、大森弥共編著公人の友社 2005318.2/2005

自治体のあり方を変える旗振り役であり、分権改革を実践でサポートしたともいえる「三重の改革」。知事のリーダーシップが注目されたが、組織はこれをどのように受け止め、自ら改革していったのか。95年に始まった改革の全容を整理しようと企画された「地域政策−あすの三重」所収の、各部局長と編著者による対談集。

★長野革命愚民の声小林信康著風媒社2005 未所蔵

県民の多大なる期待を背景に誕生したある県知事の、突然の知事選出馬から現在までを追った「ドキュメント・ノベル」。県内外で熱狂的な支持を受けてきた知事のこれまでの任期の間には、脱ダム宣言、議会との対立・失職・再選、住民票問題、越県合併…と、様々な出来事が起こり、また筆者によれば表に現れないところにまた様々な問題があった。

☆日本の地方自治その歴史と未来宮本憲一著自治体研究社2005 318.2/2005

明治時代の日本の地方自治の黎明から現在の三位一体の改革までを丁寧に解説している。例えばシャウプ勧告とは何か、地方財政調整制度はどのような考え方でつくられたのか等、なぜ、現在の地方自治の制度がこのようになっているのか理解することができる。

<注> シャウプ勧告1949、50年、アメリカのシャウプ税制使節団が連合国最高司令官マッカーサーに提出した日本の税制改革に関する勧告。(日本国語大辞典第二版小学館)

★分権時代の市民立法 市民発案と市民決定自治立法研究会編公人社2005 未所蔵

本書は地方自治法が施行された1947年から99年までの52年間で1,300件余の条例制定の直接請求についてのデータを掲載した前著『市民立法総覧』(公人社 2003年)をどう読むか解説したものである。可決率や請求内容の分析をはじめ、市民立法とは何かという課題に迫っている。

★横浜市改革エンジンフル稼働中田市政の戦略と発想 南学、上山信一共編著東洋経済新報社 2005 未所蔵

本書は、非成長・拡大の時代にあって、政治家として、若さと情熱を持ってリストラを越えたビジョンを市役所組織に示し、リーダーシップを発揮する中田市長と、行政評価・企業再生、ABC分析を専門とする参謀である編者らが取り組む、横浜市改革の本質を示すべく編まれた。巨大組織である横浜市の改革をどのようにアップスピードにもっていくか。

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福祉・教育

★高齢者福祉サービスの市場化・IT化・人間化 福祉ミックスによる高齢者福祉改革 川野辺裕幸、丸尾直美共編著ぎょうせい2005未所蔵

かつて「高齢者福祉サービスは市場が失敗する領域」といわれていたが、介護保険の導入を契機に、市場化・民営化や地方分権が主流になっている。しかし、日本では北欧先進国と異なり、まだ十分な効果が得られていないと指摘する。本書は北欧の自治体や我が国の先進事例を通して、これからの高齢者介護サービスのあり方を具体的に提示している。

☆子どもにやさしいまちづくり 自治体子ども施策の現在とこれから 喜多明人〔ほか〕編著 日本評論社 2004 369.4/2004

子どもをめぐる、あるいは子どもによる深刻な問題が頻出し、自治体の子どもに関わる施策が問われている。「地方自治と子ども施策・全国自治体シンポジウム」での自治体相互の施策交流、情報・意見交換、全国施策調査をもとに、今後の子ども施策の作り方、進め方を理論的に整理、テーマ別に施策事例を担当者が報告している。

★スウェーデン 水辺の館への旅エレン・ケイ『児童の世紀』をたずさえて 荒井洌著富山房インターナショナル2004 未所蔵

100年以上前に『児童の世紀』を著し、親は・教育者は・社会はどう児童に向き合うべきかを説いたスウェーデンの教育者、エレン・ケイ。本書は、同氏が晩年住んだ館を訪れる旅をつづりながら、スウェーデンの幼児教育・保育の現状、そして日本における研究者の業績を通じてエレン・ケイの児童論を紹介していく。

☆大震災10年と災害列島 塩崎賢明[ほか]編 クリエイツかもがわ 2005 369.3/2005

阪神・淡路大震災直後、そして以後10年間にわたって、何が起こり、それに対して何をしてきたか。これを教訓に今後にどのように備えるか。56人の研究者・市民が、過大評価を徹底的に排して現実を冷静に見据え、詳細に項目を建てて検証・解説する。

☆ハーバード・ケネディスクールでは、何をどう教えているか 杉村太郎[ほか]編著 英治出版 2004 301/2004

公共政策大学院等、パブリックや政策をテーマとした学部、大学院の創設が日本で相次いでいる。一体、公共政策大学院とは何をするところなのか。本書は留学した15人がケネディスクールの理念やプログラム・雰囲気等を教授へのインタビューを含めて、解説、分析している。

☆ようこそ ろうの赤ちゃん全国ろう児をもつ親の会編著三省堂2005 378.2/2005

新生児聴覚スクーリング検査で、要検査とか、ろう、難聴ですと言われた赤ちゃんへ。聞こえなくても大丈夫。あなたには日本手話がある。あなたが一番自然に覚えられる言葉、それが日本手話である。あなたは日本手話ですくすく育ち、やがて日本語の読み書きを学ぶ。

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環境

★環境と都市のデザイン 表層を超える試み・参加と景観の交点から斎藤潮、土肥 真人/共編著学芸出版社2004 未所蔵

都市計画においてますます求められている市民参加。しかし、地域住民の民意の基底にある価値観がどれだけ確かなものなのか。都市デザインにおける「不易」という大局と「流行」という柔軟性を見極める必要性が説かれ、市民と専門家との共同によって都市の地縁性と地景という「風土」との結びつきから都市はデザインされるべきとする。

☆ケースメソッド 環境法 日本弁護士連合会編日本評論社2005 519.1/2005

代表的な公害である水俣病から、「アマミノクロウサギ訴訟」など最新の事例まで、環境民事訴訟・環境行政訴訟の事例を訴訟の第一線に立っている弁護士が丁寧に解説。それらケースの解説から、環境法の現在の課題が描かれる。事実の分析・評価、法の発見・解釈・当てはめ、妥当性の検証といった実務的に重要な法的思考が養える構成である。

☆ごみ処理のお金は誰が払うのか納税者負担から生産者・消費者負担への転換 服部美佐子、杉本裕明共著合同出版2005 518.5/2005

市民・行政・事業者が互いに責任を押しつけ合うだけではごみ問題は解決しない。本書は生活者(納税者・消費者)としての自覚に基づいた行動・姿勢、情報公開と参加、拡大生産者責任をそれぞれに求め、「お金」を軸にごみ問題を解き開く。

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その他

☆時代の先覚者・後藤新平 御厨貴編 藤原書店 2004289.1/ゴト

明治期、東京市長、内務大臣等枢要ポストを歴任し、台湾統治にも手腕を発揮した後藤新平は、都市計画、衛生、鉄道、逓信など様々な分野で業績を残した。たとえば、隅田川の橋のそれぞれ個性あるデザインは平成の東京の重要な環境資源となっている。新平の自治観等様々なことを学ぶための導入の書。

☆シチズン・リテラシー 社会をよりよくするために私たちにできること,市民が市民であるために鈴木崇弘[ほか]編著教育出版2005311.7/2005

シチズン・リテラシーとは、「市民が市民であるために必要とされる素養・スキル」のこと。民主主義とは完成されたものとして与えられるのではなく、絶えず求めるもの。しかしそれに向かうための教育が日本にはないのではないか。そのような問題意識を共有した19人の研究者・運動家が一冊の本をものした。

☆市民活動論 持続可能で創造的な社会に向けて後藤和子、福原義春共編 有斐閣2005335.8/2005

企業や行政には期待し得ない、NPO等市民活動がもつ創造性。そうした非営利な創造的労働こそが次代を拓くとする編者らは、経済・文化・都市政策等様々な分野でNPO等がはたしうる役割の可能性を明らかにしていく。

★まとまらない意見をまとめる合意形成の技術 山路清貴著西東社2004 未所蔵

「多数決は勝ち組と負け組を生み出し、その関係修復に多大なエネルギーを要する」という筆者が、これまでワークショップを行う中での経験・体感から導き出した「合意形成の10の手法」など、実践に役立つ内容。

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ホームページ紹介

地方議会EXPLORER

各地の議会議事録を検索できるリンク集。リアルタイムで中継する議会もある。

全国条例データベース鹿児島大学法文学部法政策学科

全国の1,000を超える自治体が公表する2万弱の条例を掲載。

法令データ提供システム 総務省

法令(憲法・法律・政令・勅令・府令・省令・規則)の内容を検索できる。

官報関連SEARCH

平成8年6月3日以降の官報の目次が検索ができる。

インターネット版官報

近日1週間分の官報(本紙、号外、政府調達等)が閲覧できる。

市町村Portal

地方自治、防災、福祉、環境など市町村行政の運営に役立つ情報を閲覧できる。

京都大学大学院法学研究科附属国際法政文献資料センター

政治・法律について調べるのに便利なリンク集。日本の法律文献・政府行政文書の調べ方や外国の法律・政治行政資料の調べ方・文書の入手方法などが閲覧できる。

予算書・決算書の情報 財務省

昭和22年から現在までの予算書・決算書を閲覧できる。

国会会議録検索システム国立国会図書館

第1回国会(1947年5月開会)以降の本会議、全ての委員会の会議録を閲覧できる。

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