【大分】出版

Q.『アルプスの少女ハイジ』を最初に翻訳したのは大分の作家だと聞いたが誰か。

『アルプスの少女ハイジ』といえば、アニメでも有名な児童文学ですが、これを日本で最初に翻訳したのは、大分の小説家、野上弥生子です。

『児童文学翻訳作品総覧 明治大正昭和平成の135年翻訳目録 4』の翻訳作品別目録で「ハイジ」(p802)を見ますと、一番最初に”大正9年2月 『ハイヂ』 野上弥生子訳 家庭読物刊行会 彩色口絵1葉+序2+目次4+460+奥付1p 挿画3葉 18cm 世界少年文学名作集8”とあります。また、『野上弥生子全集 第2期 第21巻』の後記にも、”『ハイヂ』大正9年2月25日、家庭読物刊行会発行(世界少年文学名作集第8巻”とありました。

野上弥生子は、この後、小さな子どものために適当な省略を行い、邦題を『長編童話アルプスの山の娘−マダム・スピリによる』として、昭和8年2月から翌9年1月まで12回にわけ『婦人之友』に掲載しています。また、野上弥生子訳としては、昭和9年には岩波書店から完訳版として『アルプスの山の娘(ハイヂ)』、昭和25年には『アルプスの山の乙女』と邦題を変えて筑摩書房から「ハイジ」が出版されています。この後も、野上弥生子訳のハイジは色々出版されています。

『野上弥生子全集 第23巻』の序跋には、「ハイジ」出版時の序やあとがきが載っており、野上弥生子はこの話を”清新な純潔な美しい”物語と評しています。また、”ハイジHeidiは、アデレイドAdeiheidの下半分をとった愛称で、日本なら「なになにちゃん」というところだ、と東北大学の柴田先生に教えて頂いた”ということも「『アルプスの山の娘』読者のために」に記されています。

参考資料

  • 『児童文学翻訳作品総覧 明治大正昭和平成の135年翻訳目録 4』 大空社 2  005年(909/ジド)
  • 『野上弥生子全集 第23巻』 岩波書店 1982年(K991/N93/23)
  • 『野上弥生子全集 第2期 第21巻』 1987年(K991/N93/2−21)

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