山本 幸正/著 -- 早稲田大学出版部 -- 2020.1 -- 910.268

所蔵

所蔵は 1 件です。現在の予約件数は 0 件です。

所蔵館 所蔵場所 請求記号 資料番号 資料区分 帯出区分 状態
一般 一般資料室 910.268/マツ/ 00013966171 和書 帯出可 在庫 iLisvirtual

資料詳細

タイトル 松本清張が「砂の器」を書くまで ,
書名ヨミ マツモト セイチョウ ガ スナ ノ ウツワ オ カク マデ
副書名 ベストセラーと新聞小説の一九五〇年代
叢書名 早稲田大学エウプラクシス叢書
著者 山本 幸正 /著  
著者名ヨミ ヤマモト,ユキマサ
出版者 早稲田大学出版部
出版年 2020.1
ページ数, 大きさ 5,292p, 22cm
NDC10版 910.268
NDC8版 910.268
一般件名 新聞小説
個人件名 松本 清張
ISBN 978-4-657-20802-6 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
著者紹介 1972年東京生まれ。早稲田大学大学院教育学術院で博士(学術)を取得。中国上海の復旦大学外文学院日語語言文学系の副教授。学術雑誌『アジア・文化・歴史』を創刊、編集責任を務める。
内容紹介 松本清張と新聞小説のかかわりについて考察。清張の新聞小説第一作「野盗伝奇」、ブロック紙掲載「黒い風土」を取り上げると共に、「砂の器」初出誌を調査し、その新聞小説としての姿に迫る。石川達三と川崎長太郎にも触れる。

目次

序章 松本清張と新聞小説の一九五〇年代
  一 時代が変わっても
  二 松本清張と読者をつなぐメディア
  三 新聞小説の黄金時代
  四 新聞小説という問題
  五 松本清張の新聞小説観
  六 清張、新聞小説へ向かう
第一部 新聞小説家と私小説家
第一章 マスメディアの中の小説家-新聞小説家としての石川達三
  一 石川達三の「妖気」
  二 「望みなきに非ず」と新聞小説の戦後
  三 「悪の愉しさ」から「四十八歳の抵抗」へ
  四 文化人としての新聞小説家
第二章 新聞小説家の意見-石川達三の「自由」談義
  一 石川達三の「自由」論
  二 「自由の敵」論争
  三 石川達三という問題
  四 「自由の敵」ではない「四十八歳の抵抗」
第三章 ブームとなった私小説家-川崎長太郎の読者戦略
  一 なぜ川崎長太郎だったのか
  二 私小説家・川崎長太郎
  三 私小説家の読者戦略
  四 「硬太りの女」と『鍵』
  五 石川達三の読者/川崎長太郎の読者
  六 松本清張へ
第二部 清張、新聞小説を書く
第一章 新聞小説第一作-「野盗伝奇」論
  一 「乱波」の物語
  二 「野盗伝奇」を追いかけて
  三 新聞小説としての「野盗伝奇」
  四 新聞小説の読者と松本清張
  五 メディアミックスの中の「野盗伝奇」
  六 「野盗伝奇」以降の新聞小説における清張
  七 「黒い風土」へ
第二章 清張は新聞小説をどう書いたのか-「黒い風土」の執筆風景
  一 清張の忍耐力
  二 「黒い風土」の原稿
  三 速記者の存在
  四 訂正記事
  五 新聞小説における挿絵画家の存在
  六 絵組み
  七 挿絵画家との争闘
第三章 ブロック紙の読者への戦略-新聞小説としての「黒い風土」
  一 求められた地方性
  二 「黒い風土」における「地方の実景」
  三 小説における職業という記号
  四 欲望された記者
  五 「黒い風土」の時代の記者
  六 新聞社の週刊誌編集部
  七 社会部記者と週刊誌記者
  八 新聞を読む新聞小説
  九 地方紙の一九五九年
第三部 「砂の器」を読む
第一章 全国紙の新聞小説への挑戦-「砂の器」のたくらみ
  一 ベストセラーとなった「砂の器」
  二 サスペンスの語り、そして生活のリアリズム
  三 新聞を読む新聞小説
  四 引用の小説、「砂の器」
  五 新聞小説に引用される新聞の言説
  六 読者の世界/今西の世界/表象の世界
  七 「砂の器」のその後
第二章 <眼>から<耳>へ-「砂の器」を聴く
  一 松本清張における<音>
  二 「砂の器」とミュージック・コンクレート
  三 <眼>から<耳>へ
第三章 「砂の器」以降の清張、あるいは新聞小説についての覚書
  一 全国紙の朝刊へ
  二 二人の“社会派”小説家
  三 「落差」の反響
  四 ベストセラー作家を超えて