清水 克行/著 -- 岩波書店 -- 2021.10 -- 210.46

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一般 一般資料室 210.4/2021/ 00014576763 和書 帯出可 在庫 iLisvirtual

資料詳細

タイトル 室町社会史論 ,
書名ヨミ ムロマチ シャカイ シロン
副書名 中世的世界の自律性
著者 清水 克行 /著  
著者名ヨミ シミズ,カツユキ
出版者 岩波書店
出版年 2021.10
ページ数, 大きさ 11,346,6p, 22cm
NDC10版 210.46
一般件名 日本-歴史-室町時代
ISBN 978-4-00-002235-4 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
著者紹介 1971年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。明治大学商学部教授。専攻は日本中世史、社会史。著書に「耳鼻削ぎの日本史」など。
内容紹介 各社会集団が自律的な「法」をもって対峙する多元性を特徴としていた室町期の社会。その実像と、そこに生きた中世人の心性を、「習俗」への着目を通して解き明かすとともに、続く戦国期・近世への展望をも示す論文集。

目次

序章 室町社会の特質
Ⅰ 在地社会の自律性
第一章 『看聞日記』に描かれた中世村落
  はじめに
  一 伏見荘の姿
  二 村々の姿
  三 伏見荘の農業環境
  おわりに-『看聞日記』に描かれなかった世界
第二章 「鞆淵荘下村歩付帳」を読む
  はじめに
  一 鞆淵荘下村の集落
  二 鞆淵荘下村の信仰
  三 用水路開発と集落-大湯と柳瀬湯
  四 谷田開発への挑戦-平野原と神路谷
  おわりに
第三章 室町期畿内における町場の構造
  はじめに
  一 古市城と迎福寺
  二 古市郷環濠内の構造
  三 古市氏の古市郷支配
  四 古市郷のなかの町と村
  おわりに
第四章 新見荘祐清殺害事件の真相
  はじめに-通説への疑問
  一 ここちよく候間、我らまで目出候-百姓たちは事件をどうとらえていたのか
  二 敵討なんどと申しかけらるる子細候とも、下馬の子細にて候-三職たちは何を恐れていたのか
  三 家を作り候処にて、下馬咎め仕候-なぜ事件は起きたのか
  おわりに
Ⅱ 室町幕府法と在地社会
第五章 足利義持の二つの徳政
  はじめに-室町時代の徳政
  一 義持の第一次徳政-『御前落居記録』第二八項を読む
  二 義持の第二次徳政-『満済准后日記』応永三三年九月二一日条を読む
  おわりに-災異徳政から正長の徳政一揆へ
第六章 室町殿権力と広域逃散
  はじめに
  一 百姓逃散と逃散許容禁令
  二 室町殿権力と逃散許容禁令
  三 広域逃散の実態
  おわりに
Ⅲ 習俗が構成する中世社会
第七章 習俗論としての社会史
  はじめに
  一 戦後歴史学から社会史への系譜
  二 日本の社会史とヨーロッパの社会史
  三 八〇年代における習俗論の成果と課題
  四 中世習俗論の総括のために
  付録 日本中世慣習法一覧
  補論 習俗論の射程
第八章 中世日本の互助金融
  はじめに
  一 室町幕府の訴訟記録の世界
  二 頼母子をめぐるトラブル
  三 頼母子の「式目」
  四 「逓減式」の誕生
  おわりに-中世人の結集する力
第九章 日本中世後期の私文書と公権力
  はじめに
  一 無文書契約の意外な広がり
  二 徳政と文書契約
  三 戦国大名の買地安堵
  おわりに
第一〇章 湯起請をめぐる室町人の意識
  はじめに
  一 共同体にとっての湯起請
  二 当事者にとっての湯起請
  三 為政者にとっての湯起請
  おわりに-湯起請を支えた心性
第一一章 中世日本における人身御供の選抜法
  はじめに
  一 戦国のロシアンルーレット
  二 貧乏くじの本義
  三 貧乏くじと解死人制
  四 貧乏くじの起源
  おわりに-貧乏くじの論理
第一二章 習俗雑考
  聖なる休戦日
  法然の「敵討ち」をめぐって
  武器としての「棒」
  なぜ室町の酒屋は金融業を営んだのか?
  人肉食研究の地平-氏家幹人『増補大江戸死体考』によせて
  「強方」考
  「儺房」考
  「篠を引く」の起源と進化
Ⅳ 戦国時代への展望
第一三章 戦国の法と習俗
  はじめに
  一 呪術からの訣別
  二 折中・中分への傾斜
  三 職権主義の萌芽
  おわりに
終章 比較史と習俗論
  一 比較史の可能性
  二 湯起請の比較史
  三 耳鼻削ぎの比較史
  おわりに