鈴木 暁世/著 -- 大阪大学出版会 -- 2014.2 -- 910.26

所蔵

所蔵は 1 件です。現在の予約件数は 0 件です。

所蔵館 所蔵場所 請求記号 資料番号 資料区分 帯出区分 状態
一般 一般資料室 910.26/スズ/ 00013715172 和書 帯出可 在庫 iLisvirtual

資料詳細

タイトル 越境する想像力 ,
書名ヨミ エッキョウ スル ソウゾウリョク
副書名 日本近代文学とアイルランド
著者 鈴木 暁世 /著  
著者名ヨミ スズキ,アキヨ
出版者 大阪大学出版会
出版年 2014.2
ページ数, 大きさ 7,397,21p, 22cm
NDC10版 910.26
NDC8版 910.26
一般件名 日本文学-歴史-近代 , アイルランド文学-歴史
ISBN 978-4-87259-459-1 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
著者紹介 1977年富山県生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了、文学博士。福岡女子大学専任講師。専門分野は日本近代文学、比較文学。
内容紹介 大正期の日本においてアイルランド文学・戯曲が盛んに翻訳・紹介されたことに着目し、イェイツ、シングら作家達の日本における受容と、日本近代文学との相互影響について文学史的事実を掘り起こし、その意義を検討する。

目次

序章
第一章 重ね合わされる「愛蘭」と「日本」
  第一節 「一番日本に似て居る国」、愛蘭土
  第二節 坪内逍遙「北日本と新文学」
  第三節 島村抱月「朝鮮だより」
  第四節 菊池寛「朝鮮文学の希望」
  第五節 丸山薫「あいるらんどのやうな田舎へゆかう」
  第六節 「アイルランド文学」とは何を指すのか
第二章 明治期におけるアイルランド文学受容
  第一節 先行研究と問題の所在
  第二節 政治的文脈のもとでの受容-明治一〇年代から明治二〇年代前半-
  第三節 『太陽』におけるアイルランド受容言説の特徴
  第四節 ハーン、上田敏、厨川白村による紹介-明治二〇年後半から明治三〇年代-
  第五節 『明星』における野口米次郎、小山内薫の紹介-明治三〇年代後半から明治四〇年-
  第六節 グレゴリー夫人、シングの紹介-明治四〇年における平田禿木と小山内薫の仕事-
  第七節 「想像の力に富む」民としての「ケルト」像-明治四一年から明治四五年-
第三章 芥川龍之介「シング紹介」論
  第一節 「シング紹介」の位置付けと重要性
  第二節 先行研究の問題点と執筆への疑い
  第三節 旧蔵書所蔵John Millington Synge and the Irish Theatreとの比較
  第四節 『新思潮』における「愛蘭文学号」特集-「愛蘭土文学研究会」の結成とその特色-
  第五節 複数のシング像-雑誌による言説の差異と芥川龍之介の独自性-
  第六節 芥川龍之介におけるシング受容の根拠-「放浪者」への着目-
第四章 「放浪者」の誕生
  第一節 「弘法大師御利生記」の成立背景
  第二節 アイルランド文学受容の中心としての『新思潮』
  第三節 「弘法大師御利生記」とシング『聖者の泉』の比較
  第四節 「弘法大師御利生記」の独自性と「放浪者」の造型
  第五節 シング『聖者の泉』流行の背景-「壺坂霊験記」と坪内逍遙「霊験」-
  第六節 見えないものを信じる-「貉」におけるモチーフの展開-
第五章 芥川龍之介とジェイムズ・ジョイス
  第一節 芥川龍之介におけるアイルランドへの関心
  第二節 『若い芸術家の肖像』翻訳草稿「ディイダラス」
  第三節 『若い芸術家の肖像』における幼年期の文体の特徴
  第四節 置換/翻訳-「歯車」の文体-
  第五節 「感じ易い耳」を持つ「僕」
第六章 J・M・シングを読む菊池寛/菊池寛を読むW・B・イェイツ
  第一節 菊池寛におけるアイルランド文学受容
  第二節 ダブリン演劇界における菊池寛受容
  第三節 イェイツによる菊池寛「屋上の狂人」評価
  第四節 菊池寛「屋上の狂人」とシング『聖者の泉』
  第五節 権力への抵抗/肯定
第七章 幻想と戦争
  第一節 『聖盃』(『假面』)におけるアイルランド文学
  第二節 訳詩集『白孔雀』におけるアイルランドの詩の翻訳-『砂金』との関係-
  第三節 イェイツからシングへの関心の変化
  第四節 アイルランド文学の研究からチェコの詩の翻訳へ
  第五節 アイルランド、チェコ文学への関心と歌謡・時局詩
第八章 伊藤整『若い詩人の肖像』におけるアイルランド文学
  第一節 北海道・アイルランド・内地
  第二節 「普通人の型」への違和-「訛り」と「詩の言語表現」-
  第三節 小樽高等商業学校の教育-アイルランド文学との関わり-
  第四節 訛りの問題の表面化
  第五節 「内地」への旅の持つ意味
  第六節 文芸復興からジョイスへ
結語